うーん

仕事上のある部分がひと段落し。パワハラを受けて、かなりウツ状態に陥ったところからようやく這い出し、まとめに入るところで、ちゃうなあ、と思いはじめる。

女性同士のカップルの片割れの「S」が、相棒の「M」について書いていることを読んで、面白かったので、それも響いている。Sは他に代わる人がいないパートナーのMについて、よく考え観察し、誰の真似でもないことを書いていた。二人はある会社を立ち上げたが、2年あまりで廃業した。Mがその道の天才肌でみるみる軌道に乗ったが、人づきあいが苦手であるために破綻していったのだ。Mの天才とその裏の顔は、Sしか知らない。その文章を読むことは、のぞき見をするようなものだ。

彼女たちは、自分たちのやりたくないことはやめて、好きなことだけで生きていこうと決意し、いろいろやらかしていて、これからも何かをやらかしそうな予感がある。その決意に見合った個性的な二人だと思う。何かが強烈に道を外れている訳でもない。ただ、ちょっと自分たちの感覚からずれていたら、従い続けることができない。ビジネスの才はあるのにだ。

わたくしは、今回の仕事で、自分の感覚とは違うことに従え、と仕向けられて、かろうじて反逆せずに走り続けた。反吐を出すのを我慢し続けて、代わりにウツっぽくなってしまった。ある種のパワハラの形をそれと認識した。

つまり、大会社の某国営放送局のOBのプロデューサーが、業務委託先の制作プロダクションのスタッフに、みずからが局でディレクターとしてならしていた時代への郷愁と、今はいない同期やら後輩やら上司やらへの昔の嫉妬と怨念を吐き散らす。目の前の急を要する仕事の話をせずに、過去の話をネチネチと続ける。某局の仕事の経験がある人間を見つけると、タラタラタラタラ、昔話をはじめる。才能のある編集マンがどれだけ権勢を誇っていたか昔話をしながら、ディレクターに従属していた編集マンを籠絡し、ディレクターとカメラマンが撮影してきた映像に難癖をつけ、このカメラマンには才能がない、などとイチイチケチをつけ、現在の目の前の仕事を批評し、邪魔をしていく。編集マンがどれだけの権勢を誇り、ディレクターの取材してきた映像をゴミのように批評してきたか、それをよい時代だったとか、何を言ってやがるんだ。そんな話でお前がわたしたちの仕事を邪魔していることで、どれだけの損失があるのか、お前は知るべきだ。吐いて捨てるほど働き手がいて、既得権益で濡れ手に粟で金儲けができた時代はとうに過ぎている。国や国民から流れてきた金でわたしたちもお前も雇われているけれど、お前がその金を生んだわけではない。その少ない金で人手不足の中わたしたちが働いているというのに、お前は過去の毒を吐き散らして、効率を下げているのだ。

まさに日本の老害だ。こういった輩を律することができなければ、生産性なんて上がりようがない。